顎間固定装置

オトガイ帽装置(チンキャップ)

1.装置の適応

  • ●反対咬合(受け口)

2.装置の適応年齢

乳歯列期(~6歳)から混合歯列期(~12歳)
下顎骨の成長が盛んな時期(9~15歳)が終わる前に使用する。

3.装置の構造

オトガイ帽

4.装置の作用

顎整形力(顎骨の成長により形態を決めようとする力)により
下顎の成長を抑制する。

5.装着上の注意事項

  • ・就寝時含めて1日12時間以上使用する(長い時間装着したほうが効果が出る)
  • ・エラスティックは1か月ごとに交換する
  • ・オトガイ帽装置は顎関節症を発症する可能性がある
  • ・可撤式装置(取り外し可能)であるため患者さんの協力が重要である
  • ・チンキャップが当たることにより下顎切歯(前から1.2番目の歯)の歯肉退縮が起こる可能性がある
    その場合、チンキャップの上縁部を除去する

ヘッドギア

1.装置の適応

  • ●上顎前突

2.装置の適応年齢

混合歯列期(6~11歳)から永久歯列期(12歳~)

3.装置の構造

ヘッドギア

4.装置の作用

顎整形力(顎骨の成長により形態を決めようとする力)により上顎の成長を抑制する。

5.装着上の注意事項

  • ・1日10時間以上装着する(食事、歯磨き時除く)
  • ・装着時は安静にする
  • ・可撤式装置(取り外し可能)であるため患者さんの協力が重要である
  • ・食事や歯磨きの際に外したフェイスボウはケースに保管する
  • ・フェイスボウの清掃も行う
  • ・フェイスボウは左右それぞれしっかりチューブに挿入する
  • ・装着後~3日は疼痛がでる可能性がある

上顎前方牽引装置

1.装置の適応

  • ●反対咬合(受け口)
  • ●上顎劣成長

2.装置の適応年齢

乳歯列期(~6歳位)から混合歯列期(~11歳位)
上顎成長が盛んな時期(女子:10歳位、男子:12歳位)が終わる前までに使用する。

3.装置の構造

上顎前方牽引装置

4.装置の作用

顎整形力(顎骨の成長により形態を決めようとする力)により、上顎の前方成長を促進させる。
また上顎が牽引される反作用がオトガイ部に作用し、下顎成長が抑制される。

5.装着上の注意事項

  • ・就寝時含めて1日12時間以上使用する(長い時間装着したほうが効果が出る)
  • ・可撤式装置(取り外し可能)であるため患者さんの協力が重要である
  • ・エラスティックは毎日交換する
  • ・パッドの部分は汚れてきたら定期的に洗浄する
  • ・汗をかく時期はパッドの部分にガーゼやハンカチを当てても良い

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